価格戦略はマーケティングにおける大事な要素です。商品やサービスを通して市場シェアを獲得したり、十分な利益を得たりするには、価格戦略を慎重かつ丁寧に練ることが大切です。どういった市場を狙うのかによって価格の設定の仕方は変わってきます。ブランド力や競合他社との競争力を落とさずに価格の維持を図ることも、価格戦略に該当します。価格を売りにする手法をプライスマーケティングと言いますが、競合他社との兼ね合いでどういう価格設定をするのかは経営者の腕の見せ所です。価格は直接的に利益に関わってくるので、企業経営に影響してきます。高めの価格設定をしようと思うなら、それなりにバリューを表現しなければなりません。陳腐で粗野な店舗で高額な価格設定をするのは現実的には厳しいものがあります。予算の都合上妥協して低価格な商品を選ぶ消費者は大勢いるのは確かですが、低価格で勝負するには、薄利多売で儲けが出せる見込みがあるとき意外は危険かもしれません。安い価格を設定することで、キャンペーンの割引ができなくなったり、やってもやっても利益が出ないという悪循環にはまることもあります。さらには「安い=低品質」といった誤解を生み、ブランドの価値を下げてしまう可能性もあります。価格帯によって客層は違うものです。安売り店には安売り店の客層が集まりますから、後から値上げをすると誰もお客さんがいなくなって、経営危機に陥ることもあります。ですから、徐々に値下げしていくのはいいとして、徐々に値上げするのはなかなか厳しい現実があることを理解しましょう。 |